しんごのキになる話㊷ インドの生け花師匠の巻(その5)

また、石の象の小さな置物のお腹にクリスタル・マッドを入れて水につけてみました。 「胎像菩薩」ならぬ「胎象菩薩」を作りたかったのです。 生け花をするようになり、気に入った形が出来上がると、それをスマホで写真に撮り、コメントを沿えて妻にラインで送っています。生け花を少し学んだことのある妻は「中心になる花をフォーカルポイントといい、それは正面を向いているものです。」と教えてくれました。私はその言葉をそっくりそのまま秘書に伝えました。そして、追加して次のように言いました。 「私の部屋に生ける花は一方から見るものだから、表と裏があるのです。表に全てを表現するようにしてね」、「会議テーブルに置く花は、四方八方から人が見るので、全ての方向から美しく見えるように生けてね」、毎朝、会社が始まっての少しの間は、生け花の師匠になったような気分で過ごしています。そして、私は生けた花に題名をつけて遊んでもいます。 私の生け花作品集―わずか一日の命を生きる花たちー その1 インドの生け花師匠の巻(その6)につづく

しんごのキになる話㊵ インドの生け花師匠の巻(その3)

また、私は大きな花瓶に飽きたので、自分のアパートから空になったペットボトルを何種類か持ってきて、上部を切断して花瓶代わりに使うようにしました。その方が好きな高さに調節できるのです。 中には、大きなペットボトルをカッターナイフで半分に切り、上の部分を逆さまにして下の部分に差し込んだりしたものもあります。また食品の入っていたビンをも花瓶にしたりしています。 少し前に私の秘書が退社し、代わりに採用されたのは中年の女性でした。 彼女は掃除のおばちゃんに替わって、私の部屋の花を生けてくれるようになりました。 しかし、これまた、単に花を差し込むだけでした。 その生け方に何かもの足りなさを感じました。そこで私は彼女に生け花は自分の気持ちを表わすものであると伝えました。毎朝、今日生けた花は何が言いたいの、家族?娘さんへの愛情?幸福感?などと聞くのです。 が、彼女は私が何を言っているのか分からないようです。最近は毎朝花を生けてくれるのですが、黙って花を生けてそのまま自分の席へ戻っていくようになりました。 インドの生け花師匠の巻(その4)につづく