今日の散歩道(130)~フジバカマ(秋の七草 7-7)

(秋の七草 7-7完) 近辺に山野草中心に育てているお宅が何軒かあって、そのうちの一軒でフジバカマだと目途をつけて。開花を待っていました。 家人が手入れしている時に通りがかり、念の為に確認したところ、フジバカマでは有りませんよと言われて大ショック、更に近辺で育てている人の心当たりもないとのコメント。 その後、色んな人に聞いても同じ答えで、最後の一手として近所の園芸店を訪ねまわりました、姿が大きいし地味な花なので 人気が無いので最近は仕入れてませんとの事。 4店目の売り場を探しても見つからず、7草の最後でギブアップかと覚悟しながら、念の為、店内に入って聞くと「おいてません」とのこと、その時別の店員が、「店長、あのお花の先生が教室用に注文くれてたのが入荷してるかも・・・」そしてバックヤードから入荷直後の梱包されたフジバカマを持って来てくれました。 購入する訳でも無いのに、梱包を開いて貰って撮影したのが、この写真です。 切り花ですが、これにて秋の七草探しは、 完了扱いとしたく。 軽い気持ちで始めた「生活圏内での秋の七草」探しが、こんなに苦戦するとは予想外でした。 フジバカマは東アジア原産、日本では関東以西で自生していたが、適した環境が少なく成り、絶滅危惧種にしてされています。 キク科ヒヨドリ属の多年生植物で、万葉の昔から、日本人に親しまれ、地下茎を伸ばして成長します。 花の色が(ふじ)色で、花弁の形が袴(ハカマ)と言うのが、フジバカマの由来のようです。 花は蝶愛好家に人気のアサギマダラが吸蜜に集まり、茎は乾燥すると桜餅と同じクマリンの良い香りが漂うそうです。 最後に秋の七草の由来となった、万葉集で山上憶良に詠まれた歌を紹介します。 「秋の野に 咲きたる花を 指おり かき数ふれば 七草の花」 山仲春男  

今日の散歩道(129)~ナデシコ(秋の七草 7-6)

(秋の七草 7-6)ナデシコ捜索には本当に苦労しました、世界には約300種分布する多年草で、日本にはカワラナデシコを始め4種の在来種が有ります。 ナデシコは万葉集に最も多く登場する(30首近く?)草花で、古代から大変なじみ深い草花です。 山上憶良が、秋の七草として詠んだのはカワラナデシコの筈なので、何とかそれを見つけ出そうと探し回りました。 かつて見掛けた記憶をたどり、小川沿い、その周辺の草むら等丁寧にチェック、また草花栽培を趣味にしている人に聞いたりもしたのですが見つからず、やむなく添付写真の通りヨーロッパ種のナデシコ、それも花期のピークが過ぎてましたが、これで良しとしましょう。   これで、残るはフジバカマだけ、大きな門構えのお宅の庭先に大きなプランターに植わっているのが、フジバカマだと勝手に思い込んで、その前を通りすがる度に、花はまだかと覗き込んでいたのですが、いつまでも姿に変化が見れず。 昨日通りがかった時に、たまたま家人が草花の手入れをしてるのが見えたので、思い切って門扉を開けて訪問。 「このフジバカマは、いつ頃に花をつけますか?」、答えは無残「これは、フジバカマじゃありませんよ~」 僕は写真でこの草花を見ただけで、現物は今まで見た事がありませんでした。 フジバカマで完了と思ってたのに・・・・大誤算。   山仲春男

フランスあれこれ90 パリの石畳

石畳と言えばわが国では神社仏閣の入り口辺りに見かけるばかりですが、フランスでは昔に比べると減ったものの今もパリの街でよく見かけます。パリでも最近は主要な自動車道路はアスファルト舗装になっていますが、昔はほぼ全てが石畳でした。 今から50年以上前のある日、私がびっくり仰天した光景です。フォルクスワーゲン(通称ビートル)が先頭を切って走っていたのですが、ちょっとしたにわか雨に遭遇しました。丁度信号が黄色に変わった途端、石畳がまだ濡れ切っていない段階でこの車がスリップ、しかも180度の半回転で後ろ向きに私に向かう形で!停車しました。幸い何の事故もなかったのですが、私はすぐには身動きが取れず茫然としていたのです。ご近所の車から人が出てうまい具合に交通整理、そしてフォルクスワーゲンは何事もなかったようにが出掛けて行きました。 申し上げたいことはこの石畳がいかに滑りやすいか、そしてなぜフォルクスワーゲンだけがスリップしたか? 後で知ったのですがビートルのエンジンは後方にあり前はスペアタイヤ一本しか入っていない。車の重量が前後で大きく違っていたという事。少しでもハンドルを切るとか、石畳のように均一でない道路で急ブレーキをかけるとこのようなトラブルが発生します。パリのドライバーは良く知っていることだったようです。 (以下余談です)1964年、東京オリンピックの年にパリに赴任しました。事務所はコンコルド広場の近く、そしてワンルームの借家はオペラ座の裏。週末には地図を片手にあちらこちらを歩き回り、街の感覚を知ったところで車の算段に取り掛かりました。車は郊外に散在する得意先回りに欠かす事は出来ません。近くの中古車の販売店でいろいろ相談の結果、先ず免許の取得(長期ビザの場合国際免許では通用しない。現地並みの免許が必要)、近くの運転教習所(と言っても個人の事務所)で2~3度の実務練習、これで交通ルールを知ったうえで公式試験に挑みます。(とはいえ試験官が出張して来て実務と口頭試問で即時の判定)一週間で永久免許を入手できます。昨年私は日本の免許を返上、しかしフランス免許は今も有効です。 (もう一つ余談です)この原稿を書いていて思い出しました。オルセー美術館のことです。上のビックリ騒動の後20年位あとのことです。コンコルド広場からセーヌ川を渡ったあたりで大規模な舗装工事が行われていました。全ての舗石を取り除き鉄筋を縦横に張り巡らせてコンクリート、それからアスファルト舗装と言う手順でした。大工事で私の目を引いたのですが、理由は地下に鉄道(トンネル)が走っているという事でした。オルセー美術館との関係は次回の投稿をお楽しみにと申し上げます。

今日の散歩道(127)~クズ(葛) (秋の七草 7-5)

(秋の七草 7-5) 葛は山野、街中の公園、空き地、道路際等いたる所に繁茂しているマメ科つる性の多年草。繁殖力が強く駆除が困難、高速道路の防音壁を覆いつくす様に広がって繁茂して大変な厄介者となっています。 秋の七草では、最も簡単に見つかると思っていたのですが、蔓が繁茂していても花芽がついておらず、こんな筈ではと思いながら、アチコチ捜索しても見つからず、苦労しました。 奈良の田舎では労せず家まわりに花が咲いていたのに、この違いは何故か、それが不思議で成りません。 吉野川(和歌山県で紀の川となる)上流の吉野町の国栖(くず)が古代からクズ粉の産地であったことから、このつる性植物名が葛(くず)と呼ばれる様になったと伝わっています。 山芋のように太く長い根からは、良質なデンプンがとれ、薬用や高級和菓子の原料に使われます、また葛の花は爽やかなフルーツのような芳香が漂います。 1876年フィラデルフィア万博の時に、会場装飾として米国に持ち込み、それを機に装飾 家畜飼料 砂防目的に使われたのが、その後制御不能となり「グリーンモンスター」として、3万平方キロも米国で繁茂してるそうです。1991年のフィリピンのピナツボ火山大噴火の後、舞い上がる火山灰の制御に日本の学者が葛を持ち込んだ、 後日談は聞いていません、大丈夫ですかねえ。 山仲春男

今日の散歩道(124)~マンデビラローズジャイアント

大阪の中心部に用事が有り久々に出かけて来ました、JR大阪駅でホームに出た途端に人混みにの多さに尻込み、こんな場所に嘗ては毎日仕事で来てたのかと思うと今は昔、地下街も再開発が進んでしまい、今や浦島太郎状態です。 JR大阪駅の駅ビル14F屋上に設置されている別世界「天空農園」を覗くと、幼稚園児が泥まみれに成ってサツマイモ掘りで大騒ぎ、横の小さな水田にはまだ青い稲穂が風にそよいでいました。 その農園の一角に今まで見た事が無いこの花が咲いていました、表示を見ると「マンデビラローズジャイアント」との事。 帰宅後調べると、中南米原産のキョウチクトウ科のツル性植物で、初夏の頃から10月頃まで、ラッパ状の花を開花、咲き始めは淡いピンクで、徐々にローズ色に変化するそうです。 マンデビラは種類が多く、その中でこのローズジャイアントが最も大きな花を着けるそうです。 大阪のど真ん中にありながら、息切れするほど登りの階段がきつい為か、いつもベンチで想いに浸る人、読書を楽しむ人等の姿が少しある程度で独特の空気感が漂っています。 眺望も良く、静かなこの空間は私には安らぎの場所で、大阪に出た時はここのひと時を過ごすのが楽しみに成っています。 山仲春男

秋の七草~薬草としての効能

正月明けに食べる習慣がある春の七草の「七草粥」はすっかりお馴染みですが、それに比べて秋の七草は馴染みが薄いですね。秋の七草は基本的には観賞用として愛でるもので、秋の風情を楽しむものでした。 ただ、食べられない訳ではなく、秋の七草を口にするときは薬用効果を求めて利用されていたのです。言い伝えられている効能を紹介します。 花名 効能 1 ハギ (萩) お彼岸にたべる「おはぎ」の由来になったとされる萩。 萩には、秋に咲く草という意味がある。萩は根っこの部分に薬用効果があり、咳止め・胃痛・下痢止めなどの効果があるとされる。 2 オバナ (尾花) (ススキ) 秋になり野山に入ればすぐに目に入るのがススキ。イネ科の多年草で日当たりのいい場所ではモリモリ生える。 歌にある尾花は、ススキの穂がでた状態が動物の尻尾に見えるため。このススキも根や茎に薬用効果があり、利尿作用があるとされる。 3 キキョウ (桔梗) 桔梗も多年草で日当たりのいい場所に生える。花言葉には清楚や気品といった言葉が使われており、青紫色の花びらは日本人の好みに合うと言われる。桔梗も根に薬用効果があり、咳喉の痛みを和らげるとされている。 4 ナデシコ (撫子) 昔は「大和撫子」、いまは「なでしこジャパン」で有名は撫子、どちらも日本女性を表す代名詞的な名前。 ただ、撫子自体の由来は「子供を失った親が形見として撫でた」ということで、ちょっと悲しいお話です。撫子は、煎じて飲めばむくみや高血圧に効果があるとされる。 5 オミナエシ (女郎花) 花言葉が「美人」というなかなか強気なおみなえしだが、「恋に破れた女性が脱いだ衣服がこの花になった」という言い伝えもあり、その女性は身投げしたとされる。これも根っこに消炎作用があるとされている。 6 クズ (葛) 葛は食品としても、薬用成分としても一度は口にしたことがあるのではないでしょうか。食品としては和菓子の原料となるくず粉として、そして薬用成分としては漢方薬として有名な「葛根湯」に使われている。その他薬用成分としては神経痛や肩こりにも効果があるとされる。 7 フジバカマ (藤袴) いまは絶滅危惧種に指定されている藤袴、その名の通り袴によく似た藤色の花を咲かせる。乾燥させると非常に香りが強く昔の人は入浴剤のような使い方をしていた。また乾燥させたものを煎じて飲めば糖尿病に効果があるとされる。