あんさん、あんさん、こっちゃでっせ。またお会いしましたな。 そんな嫌がらんと、嬉しい顔して欲しいわー。 我輩だってこう見えても結構忙しんでっせ。 ワインギュウ・ハーフの会の副会長とか、若きコブ牛の会の副理事とか、、、 えっ、みんな『副』やないかってですか? そんで、我輩がそんな若い仲間の中に入っておってええのかですか? そんなもん、我輩が自分で若いと思っとったら、それが青春でんがな。 それでしまいでんがな。オトンみたいに昔は良かったと言い出したら、年取った証拠でんがな。ちゃいまっか? えっ、お前も結構、昔は良かったと、言っとるってですか?すんません。 えっ、何ですか、そんなんはええけどこの町はえらいオートバイが多いなあですって。 そうでんがな。プネちゅう町はな、世界でオートバイの数が一番ようけある町なんでっせ。 えっ、オートバイに乗ってるヒトが殆どへルメット被ってないのは何でやってですか?インドでもヘルメットを、ほんまは被らなあかんちゅう決まりですねん。 でもな、プネの人はそれを被ると前が見えへんゆうて、反対してるんですわ。 そんなこと許されるのかって。ええ、当然でんがな。ここはインドでっせ。 怪我したって、死んでもうても、そりゃあんさん、自分の責任ちゅうもんでんがな。 それにシーク教のシンさんたちな、あんな大きなターバンを頭に巻いてはるヒトたちやで、どないなヘルメットを被るんでっか? 大きなバケツ見たいなんを被らなあきまへんがな。そんなん売ってる店を知ってまっか?ヘルメットだけやおませんで。プネではな、オートバイのバックミラーを付けんのが流行りでんねん。 そやなぁ、オートバイの半分は本当なら2個あるバックミラーが1個しかないか、全く付けとらんちゅうわけですわ。どうしてか知ってはりまっか? 何でも学生がカッコいいちゅうて始めてから、それがみんなにワァーって広がって行ったちゅう話ですわ。 ええ、プネはな、有名な大学が多いちゅうて『インドのオックスフォド』とも言われるんですわ。オックスゆうても『マルバツ』やおませんで。これ、冗談でっせ。 えっ、あんさんの田舎では『マルバツ』やのうて『マルペケ』っていうんですか。 おもろいでんなぁ。ペケですか。ほんでも、やっぱ、牛に関係ありますやろ。 何でやてですか?OXでんがな。オス牛。 えっ、オートバイに3人も4人も乗っておるけど大丈夫ですかって? あんさん、全く我輩の話を聞いてませんね。 そりゃ、あぶのうおまんがな、すぐによけることできませんがな。 でもな、家族4人が全員オートバイで移動が出来るんでっせ。 子供が二人いてみなはれ、一人をうちに置いてく訳にはいかんでしゃろ。 可哀想でんがな。残されたボンが。 そやから、子供が3人おる場合は5人乗りもせな、しょうがおませんがな。 この国な、ほんまは『子供は一人で十分や』と、役人さんは言うてまんのや。 そんでな、ほれ、トラックの後ろに『WE TWO, OURS ONE』て書いてありますやろ。これな『わてら夫婦は二人や、子供は一人じゃ』ちゅうことでんがな。 中国の一人っ子政策とおんなじでんがな。 ただ英語にしただけでんがな。 えっ、昔、インドネシアでも街角の看板やコインにそんな表示がしてあったってですか、ホ~ン。 あんさん、なんやかんや言うて歩いておったら、町外れに来てしまいましたな。 えっ、なんですか、そうでんねん。 ちょっとこの前の時と周りの景色が違いますやろ。 モンスーンに入ってからな、草むらがモッコリ茂ってきたんですがな。 モッコリでっせ。我輩らにとって、この草むらは、雨の降らん時は、ヒトさんで言うたらな、ザル蕎麦かザルうどんみたいに味気なさそうな食べ物にしか見えんのですわ。 今ではな、見ててみなはれ、うっそうとおいしそうな草が茂って、ウナドン、カツドン、テンドン、オヤコドン、ギュウドンに見えまんのやで。 あかん、ギュウドンはあかんわ、共食いや。 まっ、そこらじゅう、牛肉の入っとらんドン、ドンだらけですわ。 つまり、あんさんが大きなスキ焼き、ちゃう、(間違うた、また共食いや)ブタしゃぶ鍋のお風呂に入っているようなもんですわ。 右を向いても、左を見ても、下を向いてもご馳走だらけのご世の中じゃありませんか、ってね。 そんでね、我輩らも、ようけ太りましたで。 えっ、他の動物の仲間はどうかってですか。 あんさんも話が飛びまんな~。 そりゃヤギさんや、ロバさんは喜んでまんがな。 犬さんは、あんまり喜んでませんわ。草を食べーへんさかいな。 豚さんはどうかって? どうやろな、あんまり仲がようないさかい、聞いたことありませんわ。 そういえばな、さっき豚さんの背中にな、鳥さんが乗って歩いてるんを見かけたんですわ。 そうしたらな、その光景になんとなく変なもんを感じたんですわ。 デジャブでもないんですわ。 鳥が豚の上に乗り、それを見る我輩は、牛ですやろ。 鳥、ブタ、牛。花札の絵柄でもないし、そやそや『ウィルス3兄弟』でんがな。 それに犬さんがおったら『ウィルス4兄弟』やね。 鳥と豚と犬のウィルスはヒトさんにようけ迷惑を掛けてまっしゃろ。 でもな、我輩ら牛のウィルスちゅうてもな、口蹄疫ちゅう病気はな、あんまりヒトさんに迷惑かけてへんのですよ。 そんでな、聞いた話やけどな、この前な、口蹄疫が日本で流行って我輩らの仲間が30万人、いや30万頭も殺されたんやて。 日本でも牛から豚さんに初めてウツッタいうてな、えらい大騒ぎやったそうですわ。 そんでな、我輩らの仲間の牛も豚さんも埋められたんでっせ。 埋める時にもな、そんな場所どこにするんや、場所があらへんいうて、これまた大騒ぎやったそうでんねん。 日本の役人さんの対応ちゅうんは、おっかないもんでんな。あきれまんな、全く。 口蹄疫っちゅうのんは、鳥や豚のアレ、アレ、インフラ、インフレ、ちゃうわ、そやそや、インフルと違いまっせ。 口蹄疫ゆうんは、読んで字の如くや、我輩らの口の中かヒズメの間に水泡が出来るだけですわ。 ヒトさんで言うならハシカみたいなもんでっせ。 口蹄疫に罹った牛の肉をヒトさんが食べても問題ありませんのやで。 そうやのに我輩の仲間をみんな殺して埋めてしまうなんて、日本の役人さんのインモウ、ちゃう、インボウに違いありませんで。 あかん、今日は、言葉がすんなり、出て来んわ。齢かなー。 そんでね、知ってはりまっか?『ワクチンを使わん国』ちゅうのを。 日本は『ワクチンを使わん国』にして置かなあかんのですわ。 一回なワクチンを使うたら『ワクチンを使うてる国』ゆうて格下げになるんやそうですわ。 『ワクチンを使うてる国』になるとな、国と国との肉の取引にな、制限が出てくるんやて。 『ワクチンを使わん国』の日本がそんなんしたら、『ワクチンを使うてる国』からの肉をな、ワクチン使うてるから買いませんて言う理由がなくなるんやて。 何でかいうとな、日本にようけの肉がドオンと入って来たらな、あかんのやて。 そうなるとな『日本の牛を飼うてるヒトが困るんや』と役所のヒトがゆうとるんやて。そんなんは、役所のわがままちゃうんかなあ。 それにな、アメリカさんも困るんやて。 なんでかちゅうとな、日本がアメリカさんから牛のエサをぎょうさん買っとる国やさかいやて。我輩はようわからんわ、理屈が。 なんちゅうても、可哀想やわ、我輩らの仲間がな、大きな病気やないのに、ぎょうさん生き埋めにされてもて。 そんでな、ワクチンゆうたら、ロシアさんは国の入り口に沿ってな、牛にワクチンを打って病気が入るのを防いでるんやて。 そやから、もう『ワクチンを使わん国』に戻れませんねん。 ロシアさんは、そんでも、ええって言ってますねん。 さすが、ロシアさんはやることがしっかりはりますなあ。 オーチン・ハラショーや。関係おませんかかこれ。 えっ、今日は我輩が何か変やないかですって? そんなことおませんで。 それよりもな、アフリカのヒトたちや。 ウィルスと一緒に住んでるヒトたちでっせ。 口蹄疫の牛なんぞ、食べても平気やー、食べることが殺処分やー、って言うてはるらしいわ。 ジャンボー!(あかん、また、変な言葉でてきたわ。) 一気にしゃべってもて、興奮してもたわ。ちょっと落ち着いて話ますわ。 でもな、よう考えてみたら、牛はヒトさんに食べられるために飼われとる訳やから、ヒトさんに食べられのがホンモウやね。(よかった、〇ンモウと間違えんで。) そんでな、話変わるけど、牛とワクチンゆうたらな、あんさん、ジェンナーさん、知 ってはりますか? 天然痘のワクチンを発明したお医者さんですねん。天然痘って知ってはりまっか? 知らんてですか、そうやろね。もう世界におませんもんね。 1980年でっかWHOがもう世界にあらへんで言わはったんは。 最近までね、アジアでお顔にブツブツがあるヒトをいましたやろ、あれね、この病気に罹ったヒトやねんて。 昔はぎょうさんのヒトが死にはった恐ろしい病気やったらしいですわ。 日本でも昔は流行っとったらしいでっせ。 ナラの大仏さんをな、作りはったキッカケの一つでもありまんのやて。 これ全部オトンのオシウリ、ちゃう、ウケウリでんがな。(どうもあかんな。今日は。) その天然痘な、一旦罹るとメンエキちゅうもんができてな、二度と罹らへんちゅうことがわかってたらしいですわ。 そんでな、そのころは然痘に罹ったヒトのウミをな、罹ってへんヒトの腕に傷つけて移しておったんやって、痛そーやな~、モウ。 でもな、そんなんでは、何ぼかのヒトが死んでしまうんですがな。 […]